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 12月26日 日曜日 「ウサギさんとデート」


 「さあ、ウサギさん!! どこに行きましょうか?」

 「すごく元気だな、千夏」

 「ええ、そりゃあもう元気ですよ!!
  元気に決まってますよ!!」

 なんて言ったって、今日はウサギさんとの冬休みデートなんですもんね。
 24日のクリスマスイブは家のパーティーで行くことができず、
 少し遅れたウサギさんからのクリスマスプレゼントになってしまいましたが、
 全然問題なしですよ!!

 

 「う~んと……映画でも見に行こうか?」

 「おお、すごく普通」

 「え、駄目?」

 「いいえ全然!!
  ただ私でも普通なデートができるんだなって思ったら涙が……」

 「俺なんかとデートしてる時点で結構普通じゃない気がするけど……」

 「いいじゃないですか。
  ウサギで戦闘用ボディでペドフィリアなことぐらい」

 「ちょっと待て。
  最後のは断じて違う」

 「え!? ウサギさんは私のこと好きじゃないんですか!?」

 「好きって言えば好きだけど、そんな業の深い性癖は持ってない」

 「私はウサギさんがどんな人でも受け止めてあげますよ?」

 「だから、違うってば」

 まあカミングアウトしたくなったらいつでも言ってください。

 

 


 「いや~楽しかったですね。映画」

 「良かったのアレで?」

 「え? ウサギさんは駄目でしたか?」

 「そうじゃなくて、デートなのに一緒に見る映画がゴジラって……」

 「核を生み出してしまった人間の業がまざまざと描かれていた、
  テーマ性溢れる作品でしたね」

 「いや……無理矢理有意義な時間でした的な解説入れなくてもいいと思うけど」

 確かにそうですね。
 そこまで褒めたたえるものでも無かったですし。

 

 「いいんですよ、これで。
  デートだからって恋愛映画見るような、そんな取り繕いを今さらしたって意味ないじゃないですか。
  一緒に住んでるんだし、変な所いっぱい見られてるんだし」

 「確かに、今さら千夏と二人で恋愛映画は無いよなあ」

 ウサギさんがそう言って笑います。
 私も同感なので、一緒に笑いました。


 「私が何でウサギさんのことを好きだか知ってますか?」

 「え!?」

 驚いたようなウサギさんの顔。
 笑ってしまいたくなります。

 

 「私のことを受け入れてくれるからですよ。
  デートに恋愛映画じゃなくて怪獣映画を選ぶような私を、自然のまま受け止めてくれるから、
  そこが好きなんです」

 「あはは……なんか照れるな」

 「えへへ……」

 「えっと……それじゃあ夕食はどうしようか?
  高級レストランを予約してたんだけど千夏が堅苦しいと感じるなら定食屋でも……」

 「レストランでお願いします」

 「ええ!? さっきの発言は何!?」

 まあ、それはそれという事で……。

 

 その後、高級レストランでいい雰囲気になって、頬にですがキスしてもらいました。
 ……日記を付け始めて約211日目。
 その中で一番幸せかもしれません。

 

 

 12月27日 月曜日 「お正月の歌」


 「よう! 千夏ちゃん、元気?」

 街を散歩してたら声をかけられてしまいました。
 私の名前を知っているってことは、多分知り合いなんでしょうけど。


 「ああ……いつかの怪しいアイドルスカウトの人ですか」

 てっきり逃げ出したまま帰ってこないのかと思ってたんですけどね。


 「久しぶりだけど相変わらずだねえ。
  毒舌? いいキャラ作りだね」

 別に作ってるわけじゃなくて、
 あなたへの不信感がそういう風に表れているだけなんですけど。


 「で、今日はどういう理由で?」

 「理由なんてもちろん『海の幸と愉快なキノコたち』のことについてに決まってるじゃないか」

 「いつからそんなレストランの一品の冠に付きそうな名前になったんですか?」

 「実はお正月ソングを出そうと思ってね、その話をしたくて……」

 海の幸とキノコがお正月ソングですか。
 あまり旬では無い気がしますけど。

 

 「あれ? でも季節物やるならクリスマスは何で外したんですか?」

 「クリスマス……あれは、4年前のことだった」

 「あの、許可なしに昔話しないでくれます?」

 「当時私がプロデュースしていたアイドルは、そりゃあもう可愛かった。
  フェラーリ並みのオーラがあった」

 「微妙に分かりにくいです。その例え」

 「そんな将来性有望だった彼女は、クリスマスが嫌いだったんだ。
  だから、俺が提案したクリスマスソングに見向きもしなかった……」

 「なんでクリスマスが嫌いだったんですか?」

 「なぜなら、世界中の人々にプレゼントを配らなければいけなかったからさ」

 「……は?」

 「いや、だからだね、この話はそのアイドルの子が自分自身がまるで
  サンタクロースのように人々に夢を与えているという例えであって……」

 「訳分かんないですよ!!
  そんなこと口走ったバカ女も、今その話をしたあんたも!!」

 「まあ言ってしまえば忘れてたんだ。クリスマス」

 さっきの話は本当に何だったんですか。


 「イルミネーションとか街中にいっぱいあるのによくクリスマスのことを忘れられますね」

 「イスラム圏の国に行ってたから」

 すごい身の隠しっぷりですね。

 


 「さて、話を戻してお正月ソングのことなんだけど……」

 「そういや恋の連立方程式だとかいうファーストシングルはどうなったんですか」

 「なかなか解けなくて」

 「……連立方程式が?」

 「xとか出てくるし」

 「いや……そういう問題じゃなくて」

 「ということで、解答が出るまではお正月ソングのことだけを考えよう」

 「企画倒れか? そうなのか?」

 「曲名は『恋するかがみ餅』。売れそうだと思わない?」

 「何がなんでも恋とか愛だとか付けるの止めなさい。
  それとかがみ餅は恋しない」

 「比喩に決まってるじゃないか。
  餅が恋するようになったら大変だぞ?
  年寄りとか」

 「別に餅が恋するようになっても、年寄りの気管を塞ぐ確率がアップすることはないと思うんですけど?」

 「胸のつまるような思いを……恋だけに」

 「……」

 「ちなみにこのセリフ、歌詞の中にちゃんと入ってるから」

 「歌わない!! 絶対にそんなの歌わない!!」

 歌ってしまえば、確実に人生の汚点が一つ増えてしまいます。

 

 

 12月28日 火曜日 「屋根裏の内緒話」


 「マジ信じられなくねぇ?」

 「ああ、本当にやってらんないよな」

 時間は深夜。
 ベッドで眠りについていた私の耳に、そんな会話が聞こえてきました。
 安眠妨害で訴えてやろうかと思いましたが、その前に誰の声なんだろうと疑問に思いました。


 「しかしさ、俺も長いことネズミやってるけど、こんな家は初めてだね」

 どうやらネズミだったらしいです。
 ……ネズミ?


 「食料を調達するために台所に行ってみるとさ、雪女がエプロンして料理作ってやんの」

 「マジで?」

 「時代も変わったよな。昔ならさ、雪女いたら大騒ぎだったのに」

 多分現代社会でもそうだと思いますけどね。


 「しかもさ、何作ってたと思う?」

 「さあ、全然わかんね」

 「グラタンだよ、グラタン。
  日本の妖怪が、よりにもよってあったかい外国の料理を作ってたんだぜ!?」

 グラタンですかぁ。
 私、大好きなんですよね。
 明日にでも作ってくれると嬉しいなぁ。

 

 「それにさ、おばあちゃんって呼ばれてる若い女性がいるんだけどさ……。
  そいつ、庭先で何してたと思う?」

 おばあちゃんですか……何してたんですかね?

 「瓦割りならぬ戦車割りと称して、庭先に積み上げた戦車を、
  素手で叩き割ってたんだぜ!?」

 「マジで!? くるみ割り人形とかいらないじゃん!!」

 違うでしょ、ネズミB。
 対戦車ライフルがいらないですね、って話だと思います。

 

 「黒い服着てる男はバイオハザード危険のマークがついてた何かを作ってたしさ」

 人んちで何やってるんですか、黒服。


 「末っ子らしい女の子はナイフを見つめて一日中にやにやしてるし」

 怖いぞリーファちゃん。


 「長女らしい背の高い女性は、次女の少女に構いっきりだし」

 長女っていうのは、多分ウサギさんのことでしょうか?
 って、それは別にいいじゃないですか。
 全然問題ないです。


 「あれじゃあ末っ子もぐれるよな」

 いや、多分そういう因果関係は無いと思います。

 


 「本当に変な家だよな」

 「ああ、本当に」

 「っていうか、俺たちネズミが喋ってる時点でおかしいもんな」

 「ああ、本当に」

 「自分たちで言うな!!」

 「「ええ!?」」

 いや、本当に。

 

 

 12月29日 水曜日 「雪の朝」


 「千夏さん、千夏さん!
  起きてください!!」

 「ううぅ……私の眠りを妨げるのはどこのどいつですか……」

 「『届け熱いこの想い』がチャッチコピーの若妻です」

 身体はすごく冷たいくせに。この雪女。


 「ほら、早く起きてくださいよ!」

 「まだ起きる時間まで1時間もあるじゃないですかぁ……。
  その時間まで寝させてくださいよ……」

 「そんなこと言わないで、起きてください、っよ!!」

 雪女のやつが、私の布団を無理矢理引き剥がしました。
 そのおかげで外気に晒される私の身体。

 

 「寒っ!? 冷たっ!! 死ぬ!!」

 「うわっ、すごく簡潔かつ理解しやすい状況説明ですね」

 「ど、どうでもいいんで、布団を返してください」

 「嫌です。
  そんなことより千夏さん、外を見てくださいよ。
  雪が降ってるんですよ!!」

 「そ、そそそ、そうなんだ……」

 ラップ感覚なセリフになってしまいました。
 ガチガチ震えながら部屋の窓を見ると、
 確かに窓の向こう側では、真っ白い雪が降っているようです。
 やけに雪女が元気だと思ったら、そういうことだったんですね。

 

 「綺麗ですねえ、雪……」

 うっとりして呟く雪女。

 「私には天国へいざなう天使に見えますよ」

 感覚の無い手を必死に動かしている私。
 なんて反応の真逆な二人なんでしょうか。

 

 「さあ千夏さん!
  これから私と降り積もった雪の上で戯れましょう!!」

 「嫌です。
  何が悲しくて雪の日に
  外に出て遊ばないといけないんですか」

 「それでも風の子ですか!?」

 「雪の子のあなたには分からない問題ですよ」

 「かまくら作って親元から独立しましょう!」

 「かまくらをマイホーム代わりにしないでください」

 「天然素材のかき氷をごちそうしますよ?」

 「空気中のチリとか、嫌な添加物が入ってそうなんで、
  まったくもっていりません」

 「うう……酷いですよ千夏さん」

 「私は冬が嫌いなんだから仕方ないでしょう?」

 今こうしてる間も布団に潜り込みたくてどうしようもないんですから。

 

 「千夏さん……。
  私たち、いつからこうもすれ違うようになってしまったんでしょうね……?」

 「私が思うに、出会った時からでしょうね」

 間違いなく。


 

 12月30日 木曜日 「年末恒例大掃除」


 「さあ、大掃除しましょう!!」

 お母さんが朝から大声を出しています。そういえばそんな時期でしたね。
 子どもはこういう時にはいいように使われてしまうので、嫌なんですよね。


 「さて、何だか今年は家族がやけに多いので、掃除するのが楽になりそうですが……」

 確かに、お母さんの言うとおりで今年は人手が多いですよね。不思議なことに。
 っていうか去年はお母さんと二人だけでしたっけ……。
 今では信じられないくらい家が広かった気がします。


 「より効率的に掃除を行うために、担当場所を決めようと思います」

 手間がかかる場所を割り当てられなければいいんですけど。

 「お母さんはその鋼の身体を駆使して、家の周りにある地雷を撤去してください」

 「ええ、分かったわ」

 年末に地雷を撤去する家って、かなり珍しいですよね。


 「黒服さんはその技術力を生かして我が家のコントロールルームを」

 「了解しました」

 っていうか、そんな大層な施設がこの家にあったんですか!?


 「雪女ちゃんは緊急用コールドスリープ装置を……」

 「お母さん!? さっきからおかしいと思っているんですけど、そんな部屋って見たことないんですけど!?」

 「大掃除なんだから、普段使ってない所も掃除しなくちゃいけないに決まってるじゃない」

 「いや……っていうか、何でそんな施設がこの家に?」

 「普段、使わない所も掃除しなくちゃね」

 「だから……」

 「使わない所も掃除しなくちゃね」

 「……はい」

 

 「リーファちゃんは弾薬庫の掃除を、そして千夏とウサギさんは地下シェルターで……」

 「私が地下シェルターですか!? 嫌ですよ!!
  放し飼いの虎に、かじられるだけじゃないですか!!」

 「だから、千夏がかじられている間に一緒にいるウサギさんが掃除を……」

 「酷い!! それってただの囮じゃないですか!!」

 「違います。立派な餌です」

 「餌に立派も何も無いですよ!!」

 


 「あと、女神さんは家の隙間掃除で」

 「……はい」

 隙間掃除……なんだかぴったりですね。
 すごく扱いが不憫ですけど。

 


 

 12月31日 金曜日 「大晦日のおソバ」


 「千夏さん。年越しソバ作りましょうよ」

 もうすでに寝正月モードに入ってる私に、雪女がそんなこと提案してきました。

 「……残念ですけど、私の身体はすでにコタツと一体化していてですね」

 「なんかちょっとホラーちっくですね。それは」

 「そうです。雪女の存在よりホラーちっくなので、ほって置いてください」

 「やってみると楽しいですって」

 「ソバ作りなんかに楽しさなんて見いだせませんって……」

 「ソバを細く切るなんて、なかなかそんな機会ないですよ?」

 「売り文句としてイマイチですね。それは」

 「味付けが薄いか濃いかで揉めるなんてことも、ソバならではですよ!?」

 「関東か関西かで違うんでしたっけ……? 本当にどうでもいいことですけど」

 「今年最後のお願いですからぁ」

 「うわっ!! 冷たっ!? お願いだから抱きつかないでぇ!!」

 「私のお願い聞いてくれないと、わき腹に手を当てますよ?」

 「殺す気ですか!? 冷たさでショック死しますよ!!」

 「ほ~れほ~れ、早くしないと脱がしますよぉ」

 「ぎゃ~、分かりましたって!!」


 雪女に凶器(左手)を突きつけられ、渋々ながらもソバ作りの手伝いをする事になった私。
 もうすぐ来年だって言うのにこんな面倒な事をしなくちゃいけないなんて……。


 「っていうか年越しには何でソバを食べるんですか?」

 「来年も長く細い付き合いが出来ますようにっていう願いを込めているんですよ」

 「『細い』っていうのは余計ですよね?」

 「いいじゃないですか。細い付き合い」

 「あまり良い印象を受けないんですけど」

 「狭い通路でも詰まらない付き合い」

 「よく分かりません。その例え」


 「さて、千夏さんはこれを切ってください」

 「あれ、もうソバを切り分けるだけでいいんですか?」

 「はい。もうその他の作業は私がやっちゃいましたので」

 「……それじゃあさ、別に私が手伝わなくても良くない?」

 「何を言いますか千夏さん!!
  ソバを切るのは家長の役目と昔から相場が決まってるんですよ!?」

 「初めて聞きましたよその伝統!!
  それに私は家長じゃないし!!」

 この家ではおばあちゃんが家長の位置にあると思うんですけど。
 権力、財力、及び体力的に。

 「まあいいじゃないですか。千夏さんと一緒にソバを作りたかっただけですし」

 「あ、本音言っちゃった」

 私の有意義なコタツライフを返してください。


 「ねえ千夏さん」

 「何ですか? 今声をかけられると、私の指がかなり危ないんですけど」

 年越しソバの具に、私の指が入る事になるかもしれません。

 「この家って、とても暖かいですよね」

 「そうですか? 所々隙間があって、風が入り込んでますけど」

 「そうじゃなくて、家族としての暖かさが、人間同士の温もりがありますよねって話です」

 「それも……どうですかね?
  みんな個性が強すぎて、家族として成り立っているのがすごく不思議で仕方ない状態ですし」

 「そこが素敵なんですよ」

 「そう……ですね」

 「来年も、このソバのように、皆さんと長く強い関係でいられるといいですね」

 「雪女さん……」

 彼女は彼女なりに、この家の幸せを願ってくれていたのかもしれません。
 それでこのソバを……。

 「雪女さん」

 「あはは、ちょっと真面目なこと言っちゃいましたね」

 「ソバ…………全部短く切っちゃったんですけど」

 私、結構不器用なんで。

 「ええ!? 私の願いは!?」

 「ご、ごめんなさい……」

 「…………」

 「ゆ、雪女さん? ……いや、本当にごめっ!? 冷たっ!?
  やめて!! わき腹はマジでやめて!!」

 「……」

 「ごめんなさい!! ごめんなさい!! 本当にごめんなさいぃ!!」

 除夜の鐘の前に、私の悲鳴が響いてしまいました。

 


 

 1月1日 土曜日 「冷たくなると結構困るお年玉」

 「カッパドキア」

 「……お母さん? カッパドキアって?」

 「世界遺産の」

 「それは知ってますけど……なんで急にカッパドキアの名を?」

 「新しい新年の挨拶にどうかと思って」

 「斬新すぎですよ。あまりにもニュージェネレーションすぎて、あなたの愛娘はあたふたしてます」

 「そういうことで、あけましておめでとうございます」

 「きゅ、急に素に戻って……」

 「はい、千夏にお年玉よ」

 「え!? 本当に!?」

 「正月ニ、私ウソツカナイ」

 「なんだその妙な縛りは。そして何故カタゴトだ?」

 「いいからいいから」

 「貰える物はありがたく貰ってもおきます……って、これって餅!?」

 「お年玉の起源は、お金では無く餅を子どもたちにあげていたとされていてね?」

 「そんなんどうでもいい!! お金を、よこしなさい!!」

 「うわっ、今までに無い率直な要求」

 「ぬか喜びしてしまった所為ですよ!!」

 「まあ話を最後まで聞きなさい。
  その餅を全部食べたら、お金をあげるから」

 「なんでそんなまどろっこしい事を……?」

 「餅、買いすぎて……このままじゃ1月の主食が全て餅になってしまうのです」

 「お母さん。主婦のくせに、買い物下手すぎです」

 「さ、どんどん食べなさいな」

 「餅って保存食になるんだから、置いといてもいいんじゃないですか?」

 「そうやって駄目にしてきた餅は数知れず!!」

 「それで主婦か。主婦を名乗るのか?」

 「お口直しにはこのコタツの友、ミカンをどうぞ」

 「…………まさかとは思いますけど、このミカンも」

 「このままだと、1月の飲料水は全て粒々オレンジに……」

 「いい加減にしてよお母さん!!」


 




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